Step 1・Discover

FinTech・金融スタートアップでRobo Clawを活用できる業務と導入候補の選び方

対象業務は、顧客の権利・資産への影響、AIが金融判断を行うか、本人確認・与信・取引データの有無、送金・決済・取引を実行するか、顧客・提携先・規制当局への外部送信の有無、資金の取り扱いや返金・補償の有無、法規制上の判断を伴うか、人間承認を残せるか、コンプライアンス・AML責任者へのエスカレーションが可能か、停止・訂正・ロールバックが容易か、少人数で継続運用できるかという観点で評価し、読み取り中心・下書き中心で少人数でも継続運用できる定型業務から優先することをおすすめします。

結論

FinTech・金融スタートアップがRobo Claw導入の対象業務を選ぶ際は、①発生頻度が高い、②手順が定型化されている、③顧客の権利・資産への影響が小さいか人間確認を前提にできる、④AIが融資・与信・本人確認・不正・AMLの最終判断を行わない、⑤送金・決済・取引の実行を伴わない、⑥顧客・提携先・規制当局への外部送信がないか承認前提にできる、⑦少人数でも継続運用できる、という業務を優先してください。これらを満たす業務ほど、Pilotでの効果検証がしやすくなります。

Who This Is For

対象読者

経営者、プロダクト責任者、オペレーション責任者など、どの業務からRobo Claw導入を始めるか検討している方を対象にしています。

What You'll Decide

このSTEPで決めること

このDiscover STEPでは、Robo Clawの対象業務の候補を洗い出し、優先順位をつけて最初に着手する1業務を決定します。要件・権限・承認の詳細設計は次のRefine STEPで行います。

Fit Check

適する業務/適さない業務

適する業務

  • 顧客問い合わせの一次トリアージやFAQ検索など、発生頻度が高く手順が定型化されている業務
  • 審査書類の不備確認、提携先向け報告書の下書きなど、判断の一次案を人間が確認・修正しやすい業務
  • 複数SaaS(CRM、審査支援システム等)の情報を横断して確認する業務
  • 顧客ステータスの更新を伴っても、更新前に承認を挟める業務
  • 資金移動や法的判断を伴わない、情報整理・下書き作成にとどまる業務

適さない業務

  • 発生頻度が極めて低く、自動化の効果を見込みにくい業務
  • 融資・与信決定・本人確認の最終判定を承認なしに即時実行する必要がある業務
  • 不正・AML該当性の最終判断など、AIに最終判断を委ねようとする業務
  • 入力データが本人確認・与信情報など機密性の高い顧客情報を多く含み、扱いが未整理な業務

Industry Challenges

FinTech・金融スタートアップ固有の課題

対象業務を選ぶ段階で、多くのFinTech・金融スタートアップが次のような課題に直面します。

01

候補業務が多すぎて絞れない

問い合わせトリアージ、審査書類確認、アラート整理、報告書作成など候補が多岐にわたり、どこから着手すべきか判断できません。

02

効果の仮説が立てられない

兼務メンバーの作業量や工数の実態が可視化されておらず、導入効果を事前に見積もりにくい状態です。

03

CRM・審査支援システムの接続可否が不明

利用中のCRM・審査支援システムがAPI連携に対応しているか、専任担当者がいないと判断できません。

04

金融規制に関わる業務の扱いに迷う

本人確認や与信に関わる業務を候補にしてよいか、判断基準がない状態です。

Method

実施手順

1. 候補業務を洗い出す

問い合わせ対応、審査書類確認、アラート整理、提携先向け報告書作成など、顧客対応・審査・コンプライアンスに関わる業務を棚卸しします。

2. 業務量・頻度を確認する

各業務の発生頻度(常時・日次・週次など)と、対応にかかっている工数を確認します。

3. 顧客の権利・資産への影響を確認する

対象業務が融資・与信、本人確認、送金・決済など顧客の権利・資産に影響する判断や実行を伴うかを確認します。

4. 本人確認・与信・個人情報の取り扱いを確認する

対象業務が本人確認情報・与信関連情報などの機密情報や、顧客の個人情報を扱うかを確認します。

5. CRM・審査支援システムの接続可否を確認する

対象業務が必要とするデータの所在と、対象システムが連携可能かを確認します。

6. 顧客・提携先・規制当局への外部送信の有無を確認する

対象業務が顧客・提携金融機関・規制当局への通知・報告送信を伴うか、伴う場合は承認前提にできるかを確認します。

7. 少人数での継続運用可否を確認する

兼務メンバーでも承認・レビューを継続できる体制かを確認します。

8. 優先順位を決定する

評価結果を一覧化し、最初に着手する1ワークフロー・1顧客セグメント・1取引種別を決定します。

Evaluation Table

候補業務の評価表

以下は評価表の例です。自社の候補業務に置き換えてご利用ください。◎に近い業務ほど、Discoverの優先度が高くなります。

候補業務頻度定型性顧客の権利・資産への影響システム接続書き込み
FAQ・規程検索支援常時高いなしナレッジベースなし
審査書類の不備項目確認支援日次高いなし(判断は人間)審査支援システムなし
取引モニタリングアラートの整理日次中程度低い(人間確認前提)AML・取引モニタリングシステムなし
手数料・商品情報の不整合候補フラグ付け不定期中程度中程度(人間確認必須)CRM・Webサイト管理なし

Data & Systems

使用するデータ・システム

Discover STEPでは、対象業務の候補を評価するために、以下のようなデータ・システムの状況を確認します。

規程・FAQ 審査書類 顧客問い合わせ記録 業務工数の実態 CRM 審査支援システム Slack・メール

Human-in-the-loop

人間承認が必要な箇所

Discover STEPの時点では実装は行いませんが、候補業務の評価時に、以下の判断は必ず人間が行う前提で整理します。

  • 対象業務を自動化候補として選定してよいかの最終判断
  • 顧客ステータス・取引データの更新を伴う業務を候補に含めるかどうかの判断
  • 本人確認情報・与信情報などの機密情報や顧客個人情報を扱う業務を候補に含めるかどうかの判断

Measurement

KPI候補

Discover STEPでは、以下を候補業務ごとに仮説として記録し、後続STEPでの検証材料にします。

現状の対応工数

候補業務に現在かかっている人的工数の見積もり

効果仮説

自動化した場合に削減が見込める工数・時間の仮説

導入優先度スコア

頻度・定型性・顧客の権利/資産への影響などから算出する優先度

Pitfalls

失敗例・注意点

01

効果が見えやすい業務だけを選ぶ

頻度や例外対応の負荷を考慮せず、目立つ業務だけを選ぶと、Pilotの効果検証が難しくなります。

02

CRM・審査支援システムの接続確認を後回しにする

候補業務を決めてから接続可否を確認すると、後のSTEPで手戻りが発生します。

03

顧客の権利・資産への影響を軽視する

影響の大きさを評価せずに業務を選ぶと、後工程で承認フローの再設計が必要になります。

FAQ

よくあるご質問

最初に着手する業務はいくつが適切ですか

多くの場合、1ワークフロー・1顧客セグメント・1取引種別・1業務から始めることをおすすめします。複数業務を同時に進めると、権限設計やPilot評価が複雑になります。

本人確認や与信に関わる業務は候補から外すべきですか

必ずしも外す必要はありません。確認項目の整理・提示までを自動化し、最終判断は審査責任者・コンプライアンス責任者が行う設計にすることで、候補として扱うことができます。

CRM・審査支援システムの接続可否が分からない場合はどうすればよいですか

利用中のCRM・審査支援システムのAPI・データ連携の可否を確認してください。専任担当者がいない場合は個別のご相談も可能です。

候補業務の評価は誰が行うべきですか

経営者・プロダクト責任者・コンプライアンス責任者が共同で行うことをおすすめします。業務実態と規制上の制約の両方を踏まえた評価が必要です。

Continue

次のSTEPへ

対象業務が決まったら、次はその業務の要件・権限・承認設計を具体化します。

対象業務の選定を、一緒に整理しませんか。

現在の業務量・頻度・CRM/審査支援システム構成を踏まえて、Robo Clawの適用候補と優先順位を正式LPでご相談いただけます。

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