Step 2・Refine

大手銀行・金融機関がRobo Clawを導入する際の要件・権限・承認設計

対象業務が決まったら、As-Is/To-Be、対象部門、入力・出力、データ分類、読み取り・書き込み権限、二重承認、職務分掌、説明責任、責任分界、ログ、監査証跡、KPIを具体化します。

結論

Refine STEPの目的は、対象業務を「誰が・どこまで・どの承認のもとで自動化するか」を文書化することです。特に、個人情報・信用情報・取引情報のデータ分類と利用権限、融資関連判断・AML判断につながる出力への二重承認、複数部門間の職務分掌は、この段階で明確にしてください。ここが曖昧なままPilotへ進むと、後工程で設計のやり直しが発生します。

Who This Is For

対象読者

Discover STEPで対象業務を決定した、情報システム部門、リスク管理責任者、コンプライアンス責任者、内部監査部門の担当者を対象にしています。

What You'll Decide

このSTEPで決めること

Refine STEPでは、対象業務の範囲、扱うデータの分類、接続するシステム、読み取り・書き込み権限、承認条件、職務分掌、責任分界、KPIを文書化し、Build & Validateで検証可能な要件に落とし込みます。

Industry Challenges

大手銀行・金融機関固有の課題

01

データ分類の整理が不十分

個人情報・信用情報・取引情報がどの分類に属し、どこまで利用可能かの整理が進んでいないケースが多くあります。

02

二重承認のルールが未整備

融資関連判断やAML判断につながる出力について、誰が二重承認するかのルールが明文化されていないケースがあります。

03

部門間の役割が曖昧

営業店、本部、リスク管理部門、コンプライアンス部門の役割分担が明確でない状態で運用されていることがあります。

04

説明責任の所在が不明確

AIエージェントの出力を利用した結果について、誰が最終的な説明責任を負うかが整理されていないケースがあります。

Method

実施手順

1. As-Is/To-Beを整理する

現状の業務フローと、Robo Claw導入後に目指す業務フローを対比して整理します。

2. 対象部門・業務を定義する

対象となる部門と業務範囲を明確にします。

3. Agent・Skill・Toolを設計する

対象業務に必要なAgentの役割、業務手順のSkill、システム操作を行うToolの範囲を設計します。

4. データ分類を確認する

入力・出力データが個人情報・信用情報・取引情報に該当するかを、法務・コンプライアンス部門と確認します。

5. Tool Policyと権限を設計する

Toolが実行してよい操作(読み取り/書き込み、Allow/Deny)と、外部送信の可否をPolicyとして定義します。

6. 承認・職務分掌を定義する

融資関連判断・AML判断につながる出力の二重承認者と、部門間の職務分掌を定義します。

7. 説明責任・エスカレーションを定義する

出力を利用した結果の説明責任の所在と、例外時のエスカレーション先を定義します。

8. 責任分界・ログ・監査証跡・KPIを定義する

AIエージェント、システム、人間の間の責任分界と、保存すべき操作ログ・監査証跡、効果測定KPIを定義します。

Data & Systems

使用するデータ・システム

行内規程・事務手続き 顧客情報・信用情報(分類確認済みの範囲) 融資関連文書 アクセス権限台帳 文書管理・ワークフロー 権限・ID管理システム

Human-in-the-loop

人間承認が必要な箇所

  • 融資関連判断・AML判断につながる出力の二重承認者を役職単位で明確にする
  • 個人情報・信用情報・取引情報を扱う範囲について、法務・コンプライアンス部門の確認を得る
  • 顧客向け送信を伴う出力の承認者を明確にする
  • 部門をまたぐ権限付与について、情報システム部門の承認を得る

Measurement

KPI

Refine STEPでは、Build & Validateで検証するKPIの候補を定義します。

照会一次分類時間の目標水準

照会分類にかかる時間の目標

承認までのリードタイム

出力作成から人間承認までにかかる時間

権限逸脱の検知件数

定義した権限範囲を超えた操作の検知件数

Checklist

要件定義チェックリスト

  • 対象部門・業務(含む業務・含まない業務)が文書化されている
  • 入力データと出力(回答案・資料案・分類結果)が定義されている
  • 扱うデータの分類(個人情報・信用情報・取引情報等)が確認されている
  • 読み取り・書き込み別のアクセス権限が定義されている
  • 融資関連判断・AML判断につながる出力の二重承認条件と承認者が定義されている
  • 部門間の職務分掌が定義されている
  • 出力利用結果の説明責任の所在が定義されている
  • 例外時のエスカレーション先とフローが定義されている
  • 操作ログ・監査証跡の保存範囲と保存期間が定義されている
  • 効果測定に使うKPIが定義されている

Pitfalls

失敗例・注意点

01

データ分類の確認を省略する

データ分類を確認せずに進めると、後で個人情報・信用情報の取り扱いに関する重大な手戻りが発生します。

02

承認者が曖昧なまま進める

承認者を役職ではなく個人名で決めると、異動・退職時に運用が止まる原因になります。

03

最終判断の所在を明文化しない

AIの出力がそのまま最終判断として扱われる運用にならないよう、責任分界を明文化する必要があります。

FAQ

よくあるご質問

要件定義はどの部門が主導すべきですか

対象業務の現場責任者と情報システム部門が共同で主導し、個人情報・信用情報・外部送信を伴う場合はリスク管理・コンプライアンス・法務部門も関与することをおすすめします。

権限設計はどこまで詳細にすべきですか

最低限、部門単位での読み取り・書き込み範囲と、融資関連判断・AML判断につながる出力の二重承認者を明確にしてください。詳細度は対象業務のリスクに応じて調整します。

二重承認とはどのような仕組みですか

影響範囲の大きい判断について、1人の承認だけでなく、役割の異なる複数の担当者が承認する仕組みです。誤判断や不正利用のリスクを抑える目的で設けます。

要件・権限・承認設計を、一緒に整理しませんか。

対象業務の範囲、データ分類、権限、承認フロー、責任分界を、正式LPでのご相談を通じて具体化できます。

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