Step 2・Refine

NGOが金融支援業務でRobo Clawを導入する際の要件・権限・承認設計

Discover STEPで決めた対象業務を、対象支援事業・地域・対象者区分・取引種別の範囲、Agent・Skill・Tool・Tool Policy、支援対象者・申請・本人確認・収入・債務・取引情報および給付・助成・貸付・支給・返済・寄付情報の分類、読み取り・書き込み権限、支援対象者採否・給付・助成・貸付判断との分離、本人確認・不正・AML・制裁判断との分離、支給・送金・決済との分離、寄付・支出・予算執行との分離、外部送信・正式報告、外部金融機関・SaaS・API・専門家連携、Secret管理、本部・現地・金融機関・委託先・専門家の責任分担、ログ・監査証跡、二重実行・重複支給・誤送信防止、KPIまで具体化します。

Who This Is For

対象読者

Discover STEPで対象業務を決定した、支援事業責任者、審査責任者、コンプライアンス責任者、個人情報保護担当、理事を対象にしています。

What You'll Decide

このSTEPで決めること

Refine STEPでは、対象支援事業・地域・対象者区分・取引種別の範囲、扱うデータの分類、接続するシステム、読み取り・書き込み権限、承認条件、本部・現地・金融機関・委託先・専門家の責任分担、KPIを文書化します。

Industry Challenges

NGO・NPOの金融支援業務固有の課題

01

データ分類の整理が不十分

支援対象者の収入・債務情報や本人確認情報がどの分類に属し、どこまで利用可能かの整理が進んでいないケースが多くあります。

02

本部・現地拠点・金融機関・委託先・専門家間の責任分界のルールが未整備

委託契約や連携協定における情報共有範囲や承認者について、明文化されていないケースがあります。

03

職員と外部専門家の役割が曖昧

常勤職員と外部の金融・法律専門家の役割分担が明確でない状態で運用されていることがあります。

04

説明責任の所在が不明確

AIエージェントの出力を利用した結果について、誰が最終的な説明責任を負うかが整理されていないケースがあります。

Method

実施手順

1. As-Is/To-Beを整理する

現状の金融支援業務フローと、Robo Claw導入後に目指す業務フローを対比して整理します。

2. 対象支援事業・地域・対象者区分・取引種別を定義する

対象となる支援事業、活動地域、対象者区分、取引種別(給付・貸付・送金等)の範囲を明確にします。

3. Agent・Skill・Toolを設計する

対象業務に必要なAgentの役割、業務手順のSkill、システム操作を行うToolの範囲を設計します。

4. 支援対象者・申請・本人確認・収入・債務・取引情報の取扱いを確認する

各情報の入力元・更新方法・正確性の確認方法を整理します。

5. 個人・要配慮情報の利用目的・法的根拠・同意を確認する

支援対象者の個人情報・収入・債務情報を扱うか、利用目的・本人同意・法的根拠を確認します。

6. Tool Policyと読み取り・書き込み権限を設計する

Toolが実行してよい操作(読み取り/書き込み、Allow/Deny)と、外部送信・支給確定の可否をPolicyとして定義します。

7. 支援対象者採否・給付・助成・貸付判断との分離を確認する

採否や給付・助成・貸付の判断が専門担当者・責任者の確認を経る設計になっているかを確認します。

8. 本人確認・不正・AML・制裁判断との分離を確認する

本人確認の最終判定や不正・AML・制裁該当性の判断がコンプライアンス責任者の確認を経る設計になっているかを確認します。

9. 支給・送金・決済、寄付・支出・予算執行との分離を確認する

支給・送金・決済の実行や寄付金・支出の確定が、AIの自動化範囲から分離されているかを確認します。

10. 本部・現地拠点・金融機関・委託先・専門家の責任分界を確認する

委託契約をもとに、データ共有範囲や承認プロセスを関係者と確認します。

11. 人間承認・責任者確認を定義する

出力を利用した結果の承認者と、給付・助成・本人確認が必要な場合の責任者へのエスカレーション先を定義します。

12. ログ・保存期間・二重実行/重複支給防止・KPIを定義する

操作ログ・監査証跡の保存範囲と保存期間、二重実行・重複支給・重複送金の防止策、効果測定KPIを定義します。

Data & Systems

使用するデータ・システム

支援対象者情報(分類確認済みの範囲) 本人確認情報・収入/債務情報 支援事業情報・地域情報 金融機関・委託先情報・契約書 専門家連携情報 アクセス権限台帳 申請管理システム 権限・ID管理の仕組み

Human-in-the-loop

人間承認が必要な箇所

  • 支援対象者採否・給付・助成・貸付判断につながる出力の確認者を役割単位で明確にする
  • 個人情報・本人確認情報・収入・債務情報を扱う範囲について、個人情報保護担当・コンプライアンス責任者の確認を得る
  • 支援対象者・金融機関・当局への送信を伴う出力の承認者を明確にする
  • 職員・現地拠点・専門家をまたぐ権限付与について、事業責任者の承認を得る

Measurement

KPI

Refine STEPでは、Build & Validateで検証するKPIの候補を定義します。

問い合わせ一次分類時間の目標水準

問い合わせの一次分類にかかる時間の目標

承認までのリードタイム

出力作成から人間承認までにかかる時間

権限逸脱・重複支給候補の検知件数

定義した権限範囲を超えた操作や、重複支給候補の検知件数

Checklist

要件定義チェックリスト

  • 対象支援事業・地域・対象者区分・取引種別(含む業務・含まない業務)が文書化されている
  • 入力データと出力(不足項目候補・回答文案・報告書案等)が定義されている
  • 扱うデータの分類(支援対象者情報・個人情報・本人確認情報・収入/債務情報等)と利用目的・本人同意・法的根拠が確認されている
  • 読み取り・書き込み別のアクセス権限が定義されている
  • 本部・現地拠点・金融機関・委託先・専門家の責任分界(データ共有範囲・承認プロセス)が確認されている
  • 職員・現地拠点・専門家の権限分離が定義されている
  • 事業・審査・コンプライアンス・個人情報責任者へのエスカレーション先とフローが定義されている
  • 出力利用結果の説明責任の所在が定義されている
  • 操作ログ・監査証跡の保存範囲と保存期間、二重実行・重複支給・誤送信の防止策が定義されている
  • 効果測定に使うKPIが定義されている

Pitfalls

失敗例・注意点

01

データ分類の確認を省略する

データ分類を確認せずに進めると、後で支援対象者の収入・債務情報の取り扱いに関する重大な手戻りが発生します。

02

承認者が曖昧なまま進める

承認者を役職ではなく個人名で決めると、異動・退任・委託先交代時に運用が止まる原因になります。

03

最終判断の所在を明文化しない

AIの出力がそのまま給付・与信・本人確認判断として扱われる運用にならないよう、責任分界を明文化する必要があります。

FAQ

よくあるご質問

要件定義には誰が参加すべきですか

支援事業責任者、審査責任者、コンプライアンス責任者、個人情報保護担当が最低限参加することをおすすめします。金融・法律の論点がある場合は外部専門家の確認も必要です。

Tool Policyとは何ですか

Toolが実行してよい操作範囲(読み取り/書き込み、外部送信の可否、支給・送金の確定処理の可否等)を明文化したルールです。Robo Clawでは業務ごとにTool Policyを設計します。

権限分離はどこまで細かく設計すべきですか

最低限、本部職員・現地拠点・委託先・外部専門家の4区分での分離を推奨します。地域数や制度数が増える場合は、地域単位・制度単位の分離も検討してください。

二重実行・重複支給の防止はどう設計しますか

同一の支給・送金が複数回生成・実行されないよう、実行ID・べき等性チェック、および人間による最終確認を組み合わせて設計します。詳細はBuild & ValidateとDeploy & Operateの記事で解説します。

要件・権限・承認設計を、一緒に整理しませんか。

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