Step 4・Deploy & Operate

自治体でRobo Clawを本番導入・運用する方法

Pilotで検証済みの業務を本番展開する際の、実行環境、認証、最小権限、情報系・住民情報系・基幹系の信頼境界、委託先アクセス制御、監視、災害時の例外運用を含む運用体制を整理します。

結論

本番運用では、Pilotで確認した正常系・異常系の挙動に加えて、継続できる監視・アラート・障害対応の体制を整えることが前提になります。特に、停止条件と災害時の例外運用、障害時の手動運用への切替手順、システム変更時の再検証プロセスを事前に明文化しておくことが、誤った住民情報の反映や誤送信を防ぐ初動を左右します。行政処分、給付可否、審査、住民の権利に影響する判断を無承認で実行できる設計は前提とせず、電子決裁との分離も維持します。

Who This Is For

対象読者

Pilotで検証が完了した業務を本番展開する、情報システム部門、担当部局責任者、情報セキュリティ担当を対象にしています。

What You'll Decide

このSTEPで決めること

Deploy & Operateでは、本番環境での認証・権限・監視体制を確定し、障害時の停止条件と復旧手順、災害時の例外運用、複数部局でも継続できる運用の進め方を決定します。

Industry Challenges

自治体固有の課題

01

庁内稼働時間・災害時の継続対応

平常時と災害時で求められる運用体制が異なり、両方に対応できる監視・アラート体制が求められます。

02

複数部局・委託先にまたがる障害対応

部局・委託先ごとにシステム構成が異なる場合、障害発生時の切り分けに時間がかかります。

03

住民情報系システム側の変更への追随

住民情報系・基幹系システムの仕様変更があった場合、連携部分の変更管理と再検証が必要になります。

04

インシデント発生時の即時停止

個人情報の誤送信等が発生した場合、関連する自動処理を即座に停止できる体制が必要です。

Method

実施手順

1. 実行環境を整備する

本番環境を整備し、Pilot環境との差分を確認します。

2. 認証・最小権限を確定する

本番利用者・Agentの認証方式と、部局・職位別の最小権限を確定します。

3. 情報系・住民情報系・基幹系の信頼境界を設計する

庁内情報系ネットワークと住民情報系・基幹系システムの間に信頼境界を設け、AIエージェントの実行範囲を情報系に限定します。

4. Secret管理を整備する

システムのAPIキーやトークンなどの機密情報を、安全に管理・ローテーションできる体制を整えます。

5. 電子決裁・行政判断との分離を設計する

AIエージェントの出力は下書き・候補にとどめ、正式な決裁・行政判断はAgentの実行範囲から明確に除外します。

6. 委託先アクセス制御・ログ・監査体制を整える

委託先のアクセス範囲を制御し、操作ログの保存先、保存期間、監査時の参照方法を整えます。

7. 監視・アラートと停止条件を定義する

Agentの稼働状況、実行失敗、異常な誤送信兆候などを監視し、異常検知時の自動停止条件を定義します。

8. 災害時の例外運用・インシデント対応を定義する

災害発生時の例外運用、個人情報の誤送信等が発生した場合の自動処理停止、法務・個人情報保護・情報セキュリティ担当へのエスカレーション経路、手動運用への切替手順を定義します。

Data & Systems

使用するデータ・システム

操作ログ・入出力記録 監視・アラートデータ Secret・認証情報 コスト利用状況データ 住民情報系・基幹系システム本番接続 監視・ログ管理ツール Teams・庁内メール(アラート通知)

Human-in-the-loop

人間承認が必要な箇所

  • 本番環境への移行可否の最終承認
  • Secret・認証情報の発行・ローテーションの承認
  • 接続システムの仕様変更に伴うSkill・Tool更新と再検証の承認
  • インシデント発生時の復旧・再開手順の実行承認

Measurement

KPI

稼働率

本番運用中のAgent・Skillの稼働率

障害検知〜復旧時間

異常検知から復旧までにかかった時間

アラート対応時間

アラート発報から一次対応までの時間

Pitfalls

失敗例・注意点

01

監視を導入後任せにする

本番移行後の監視体制を決めずに稼働させると、障害の発見が遅れます。

02

インシデント発生時の停止手順を用意しない

発生時に関連処理を即座に停止する手順がないと、影響が拡大するリスクがあります。

03

システム変更後の再検証を省略する

接続先システムの仕様変更後に再検証せずに稼働を継続すると、想定外の誤動作リスクが高まります。

Checklist

本番運用チェックリスト

  • 本番環境の認証・最小権限が確定している
  • 情報系・住民情報系・基幹系の信頼境界が設計されている
  • Secret管理・ローテーションの手順が決まっている
  • 電子決裁・行政判断がAgentの実行範囲から除外されている
  • 委託先のアクセス範囲が制御されている
  • 操作ログ・入出力記録の保存先・保存期間が決まっている
  • 監視・アラートの対象と通知先が設定されている
  • 異常時の停止条件と復旧手順が明文化されている
  • 災害時の例外運用と手動運用への切替手順が整備されている
  • 接続システム等の変更時に再検証するプロセスが定義されている

FAQ

よくあるご質問

本番運用の監視は誰が担当しますか

情報システム部門が主体となり、業務内容によっては担当部局・情報セキュリティ担当と連携して対応する体制が一般的です。具体的な役割分担は個別に設計します。

行政処分や給付可否を無承認で自動実行できますか

いいえ。行政処分、給付・補助・支援の可否、審査など住民の権利・利益に影響する操作は、人間の承認を前提とした設計を基本としています。

個人情報の誤送信等のインシデントが発生した場合はどうなりますか

関連する自動処理を即座に停止し、法務・個人情報保護・情報セキュリティ担当へエスカレーションする経路をあらかじめ整備することを推奨します。手順の具体化は個別に設計します。

本番構成と運用を、一緒に整理しませんか。

認証、住民情報系・基幹系システム接続、監視、障害対応、複数部局運用を含む本番運用構成を、正式LPでのご相談を通じて具体化できます。

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