Step 3・Build & Validate

大手TMT企業におけるRobo ClawのPilot・PoC・検証方法

Refineで定義した要件をもとに、限定した対象範囲でAgent・Skill・Tool Policyを構築し、正常系・異常系・二重実行・権限外操作・API障害・人間承認を含めて検証し、本番移行の判断基準を満たすかを確認します。

結論

Pilotは、対象業務・対象チームを1つに絞り、正常系だけでなく異常系(API障害、権限不足、Secret失効、誤操作、二重実行)まで検証してください。異常系の検証を省略すると、本番運用後に誤ったPR作成や重複処理といった問題が顕在化しやすくなります。

Who This Is For

対象読者

Refine STEPで要件を固めた、開発部門責任者、QA責任者、情報システム部門、セキュリティ部門の担当者を対象にしています。

What You'll Decide

このSTEPで決めること

Build & Validateでは、Pilotの対象範囲を確定し、Agent・Skill・Toolを構築したうえで、正常系・異常系のテストを行い、本番移行の判断基準を満たすかどうかを評価します。

Industry Challenges

大手TMT企業固有の課題

01

テストデータの用意が難しい

実際の顧客データやソースコードをそのままテストに使えず、テストデータの準備に時間がかかります。

02

異常系の想定が漏れやすい

正常なレビュー・回答フローは検証しやすい一方、API障害・権限不足・Secret失効などの異常系は想定が漏れがちです。

03

二重実行・誤PR作成のリスク

定期実行やリトライ処理により、同じPull Requestが重複作成される、あるいは古いブランチに変更が加わるリスクがあります。

04

本番移行の判断基準が曖昧

Pilotの結果をどう評価すれば本番移行してよいか、判断基準が事前に決まっていないケースが多くあります。

Method

実施手順

1. Pilotの対象範囲を確定する

1プロダクト・1〜2業務程度に絞り、検証しやすい範囲でPilotを設計します。

2. Agent・Skill・Toolを構築する

対象業務に必要なAgent、業務手順のSkill、外部操作のToolを構築します。

3. Tool Policyを設定する

Toolが実行してよい操作範囲(Allow/Deny)を検証環境向けにPolicyとして設定します。

4. テストデータを準備する

実データを模したテストチケット・ダミーリポジトリを準備し、機密情報を含まない形で検証環境を構築します。

5. 正常系をテストする

想定どおりのチケット分類・レビューコメント作成・通知フローが機能するかを確認します。

6. 異常系をテストする

API障害、権限不足、Secret失効、二重実行、承認待ちのタイムアウトなど、異常系のシナリオを確認します。

7. 人間承認・セキュリティを確認する

承認フローが設計どおりに機能するか、アクセス権限が意図どおりかを確認します。

8. ユーザー受入テストを行う

実際に利用する開発者・QA・CS担当者に使ってもらい、実務上の使いやすさを確認します。

Test Scenarios

Pilot評価表

以下は検証項目の例です。判定は「合格・条件付き合格・不合格」の3段階などで記録し、本番移行の判断材料にします。

検証項目シナリオ例確認観点
正常系通常のチケット分類・レビューコメント作成期待どおりの分類・コメント案が作成されるか
異常系(API障害)GitHub・Jiraへの接続障害エラー時に安全に停止し、誤情報を出さないか
異常系(二重実行)定期実行の重複・再実行同一Pull Requestやコメントが重複作成されないか
人間承認Pull Requestのマージ前レビュー承認なしにマージされないか、承認記録が残るか
セキュリティ権限外リポジトリへのアクセス試行権限外の参照・更新が拒否されるか

Data & Systems

使用するデータ・システム

テスト用チケットデータ テスト用リポジトリ・コード Tool Policy設定 検証環境のGitHub/CI接続 監視・ログツール

Human-in-the-loop

人間承認が必要な箇所

  • Pilotで生成したレビューコメント・回答案の採用可否を、テスト担当者が確認・承認する
  • Tool Policyの設定内容を、情報システム部門・セキュリティ部門がレビューする
  • 本番移行の可否を、事前に定めた判断基準に基づき責任者が判断する

Measurement

KPI

テストシナリオの合格率

正常系・異常系シナリオのうち合格した割合

誤実行・二重実行の発生件数

Pilot期間中に検知された誤操作・重複処理の件数

ユーザー受入評価

実際の利用者による使いやすさ・業務適合度の評価

Pitfalls

失敗例・注意点

01

正常系だけで合格と判断する

異常系の検証を省略すると、本番運用後にAPI障害時の挙動が想定外になります。

02

本番データ・本番リポジトリでテストしてしまう

検証段階から実際の顧客データや本番コードを使うと、情報漏えいや誤変更のリスクが高まります。

03

判断基準を事後に決める

Pilot実施後に本番移行の基準を決めようとすると、恣意的な判断になりやすくなります。

Go / No-Go Criteria

本番移行判断チェックリスト

  • 正常系シナリオがすべて合格している
  • 異常系シナリオ(API障害・二重実行・権限不足)を検証済みである
  • 人間承認フローが設計どおりに機能している
  • 権限外操作が拒否されることを確認済みである
  • ユーザー受入テストで実務上の課題が解消されている
  • 本番運用体制(監視・障害対応の担当)が決まっている

FAQ

よくあるご質問

Pilotの期間はどのくらいが目安ですか

対象業務やシステム連携の複雑さによって異なります。一律の期間は提示できないため、対象範囲を踏まえて個別にご相談ください。

本番コードやデータを使わずに検証できますか

可能です。実データを模したテストチケット・ダミーリポジトリを用意し、機密情報を含まない検証環境で実施することをおすすめします。

Pilotで不合格になった場合はどうなりますか

Refineの要件やTool Policyを見直し、再度Pilotを実施します。無理に本番移行せず、基準を満たすまで検証を継続することを推奨します。

Pilotの設計を、一緒に整理しませんか。

対象範囲、テストシナリオ、本番移行の判断基準を、正式LPでのご相談を通じて具体化できます。

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