Step 2・Refine

大手TMT企業がRobo Clawを導入する際の要件定義・権限・承認設計

対象業務が決まったら、As-Is/To-Be、入力・出力、参照データ、システム接続、本番環境へのアクセス権限、Secret管理方針、承認、責任分界、ログ、KPIを具体化します。

結論

Refine STEPの目的は、対象業務を「誰が・どこまで・どの承認のもとで自動化するか」を文書化することです。特に、本番アクセス権限とSecret管理方針、Pull Requestや外部送信の承認条件は、この段階で明確にしてください。ここが曖昧なままPilotへ進むと、後工程で設計のやり直しが発生します。

Who This Is For

対象読者

Discover STEPで対象業務を決定した、情報システム部門、セキュリティ部門、開発部門責任者、内部監査部門の担当者を対象にしています。

What You'll Decide

このSTEPで決めること

Refine STEPでは、対象業務の範囲、扱うデータ、接続システム、本番環境へのアクセス権限、Secret管理方針、承認条件、責任分界、KPIを文書化し、Build & Validateで検証可能な要件に落とし込みます。

Industry Challenges

大手TMT企業固有の課題

01

プロダクトごとに権限の考え方が異なる

プロダクトやチームごとに既存の権限運用が異なり、統一した権限設計が難しくなります。

02

Secret管理のルールが未整備

APIキーやトークンの発行・保管について、誰がどこまで管理するかのルールが明文化されていないケースが多くあります。

03

PRレビューの承認基準が属人化している

どのレビューコメントを採用しマージしてよいかが、レビュアー個人の経験に依存している状態です。

04

責任分界が曖昧になりやすい

AIエージェントとシステム、人間の間で、障害や誤りが起きた際の責任分界が整理されていません。

Method

実施手順

1. As-Is/To-Beを整理する

現状の業務フローと、Robo Claw導入後に目指す業務フローを対比して整理します。

2. 対象範囲・入力/出力を定義する

対象業務の範囲を明確にし、入力データと出力(レビューコメント案、回答案、更新内容など)を定義します。

3. Agent・Skill・Toolを設計する

対象業務に必要なAgentの役割、業務手順のSkill、外部操作を行うToolの範囲を設計します。

4. Tool Policyを定義する

Toolが実行してよい操作(Allow/Deny)をリポジトリ・環境単位でPolicyとして定義します。

5. 本番環境へのアクセス権限を設計する

開発・検証・本番の環境別に、誰がどの範囲までAgentを利用・変更できるかを設計します。

6. Secret管理方針を定義する

APIキー・トークン等の発行、保管、ローテーションの方針を定義します。

7. 承認・エスカレーションを定義する

Pull Requestのマージ承認者、外部送信の承認者、例外時のエスカレーション先を定義します。

8. 責任分界・ログ・KPIを定義する

AIエージェント、システム、人間の間の責任分界と、保存すべき操作ログの範囲、効果測定KPIを定義します。

Data & Systems

使用するデータ・システム

要件書・設計書 チケット ソースコード・Pull Request アクセス権限台帳 GitHub・GitLab Jira・Backlog CI/CDツール 権限・ID管理システム

Human-in-the-loop

人間承認が必要な箇所

  • Pull Requestのマージ承認者を役職・チーム単位で明確にする
  • 顧客への外部送信の最終承認者を役職単位で明確にする
  • Secretの発行・ローテーションについて、情報システム部門の承認を得る
  • プロダクト・チームをまたぐ権限付与について、情報システム部門の承認を得る

Measurement

KPI

Refine STEPでは、Build & Validateで検証するKPIの候補を定義します。

レビューコメント作成時間の目標水準

Pull Requestのレビューコメント下書き作成にかかる時間の目標

承認までのリードタイム

下書き作成から人間承認までにかかる時間

権限逸脱の検知件数

定義した権限範囲を超えた操作の検知件数

Checklist

要件定義チェックリスト

  • 対象業務の範囲(含む業務・含まない業務)が文書化されている
  • 入力データと出力(レビューコメント・回答案・更新内容)が定義されている
  • 接続するシステムと、その接続可否が情報システム部門で確認済みである
  • 開発・検証・本番環境別のアクセス権限が定義されている
  • Secretの発行・保管・ローテーション方針が定義されている
  • Pull Requestマージおよび外部送信の承認条件と承認者が定義されている
  • 例外時のエスカレーション先とフローが定義されている
  • AIエージェント・システム・人間の責任分界が文書化されている
  • 操作ログの保存範囲と保存期間が定義されている
  • 効果測定に使うKPIが定義されている

Pitfalls

失敗例・注意点

01

権限設計を後回しにする

まず動かしてから権限を調整しようとすると、複数プロダクトへの展開時に大きな手戻りが発生します。

02

承認者が曖昧なまま進める

承認者を役職ではなく個人名で決めると、異動・退職時に運用が止まる原因になります。

03

KPIを効果ありきで決める

希望的な数値をKPIに設定すると、Build & Validateでの評価が形骸化します。

FAQ

よくあるご質問

要件定義はどの部門が主導すべきですか

対象業務の現場責任者(開発、QA、SREなど)と情報システム部門が共同で主導し、外部送信を伴う場合はセキュリティ・法務部門も関与することをおすすめします。

権限設計はどこまで詳細にすべきですか

最低限、開発・検証・本番の環境別アクセス範囲と、Pull Requestマージ・外部送信の承認者を明確にしてください。詳細度は対象業務のリスクに応じて調整します。

Refineに時間をかけすぎるとどうなりますか

要件を完璧にしようとしすぎると着手が遅れます。まずはPilot規模で検証可能な範囲の要件を固め、本番拡大時に見直す前提で進めることをおすすめします。

要件定義・権限設計を、一緒に整理しませんか。

対象業務の範囲、権限、承認フロー、責任分界を、正式LPでのご相談を通じて具体化できます。

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