大手TMT企業でRobo Clawを活用できる業務と導入候補の選び方
対象業務は、業務量・頻度・定型性・例外の多さ・システム接続可否・外部送信の有無という6つの観点で評価し、複数システムを横断する定型業務かつ例外対応の多い業務から優先することをおすすめします。
大手TMT企業がRobo Claw導入の対象業務を選ぶ際は、①発生頻度が高い、②定型的な手順がある、③複数システムの情報を横断する、④例外対応の負荷が大きい、⑤外部送信は限定的か承認前提にできる、という業務を優先してください。これらを満たす業務ほど、Pilotでの効果検証がしやすくなります。
Who This Is For
対象読者
開発部門責任者、プロダクト責任者、QA責任者、DX責任者など、どの業務からRobo Claw導入を始めるか検討している方を対象にしています。
What You'll Decide
このSTEPで決めること
このDiscover STEPでは、Robo Clawの対象業務の候補を洗い出し、優先順位をつけて最初に着手する1〜2業務を決定します。要件・権限・承認の詳細設計は次のRefine STEPで行います。
Fit Check
適する業務/適さない業務
適する業務
- チケットの分類・優先度付けなど、発生頻度が高く手順が定型化されている業務
- Pull Requestのレビューコメント作成など、判断の一次案を人間が確認・修正しやすい業務
- 複数システム(Jira、GitHub、監視ツールなど)の情報を横断して確認する業務
- 外部送信を伴っても、送信前に承認を挟める業務
- 入力データの形式が比較的安定している業務(チケット、ログ、ソースコードなど)
適さない業務
- 発生頻度が極めて低く、自動化の効果を見込みにくい業務
- 人間の専門判断に強く依存し、定型化が難しい設計業務
- 本番環境への変更を承認なしに即時反映する必要がある業務
- 入力データが機密性の高い個人情報・未公開情報を多く含み、扱いが未整理な業務
Industry Challenges
大手TMT企業固有の課題
対象業務を選ぶ段階で、多くの企業が次のような課題に直面します。
候補業務が多すぎて絞れない
開発、QA、障害対応、CSなど候補が多岐にわたり、どこから着手すべきか判断できません。
効果の仮説が立てられない
チケット量や対応工数の実態が可視化されておらず、導入効果を事前に見積もりにくい状態です。
システム接続可否が不明
GitHubやJiraがAPI連携に対応しているか、権限がどこまで必要かを情報システム部門でないと判断できません。
コード変更を伴う業務の扱いに迷う
Pull Requestの作成やレビューなど、コードに触れる業務を対象にしてよいか、判断基準がない状態です。
Method
実施手順
1. 候補業務を洗い出す
チケット分類、コードレビュー支援、障害一次切り分け、CS一次回答など、開発・QA・運用・CSに関わる業務を棚卸しします。
2. 業務量・頻度を確認する
各業務の発生頻度(常時・日次・週次など)と、対応にかかっている工数を確認します。
3. 定型性と例外頻度を評価する
手順が定型化されているか、例外対応(重大インシデント、緊急対応など)がどの程度発生するかを評価します。
4. データ・システム接続可否を確認する
対象業務が必要とするデータの所在と、システムが連携可能かを情報システム部門と確認します。
5. 外部送信・人間承認の要否を確認する
顧客への外部送信や本番変更を伴うか、どの程度人間の承認を残す必要があるかを整理します。
6. 優先順位を決定する
評価結果を一覧化し、最初に着手する1〜2業務を決定します。
Evaluation Table
候補業務の評価表
以下は評価表の例です。自社の候補業務に置き換えてご利用ください。◎に近い業務ほど、Discoverの優先度が高くなります。
| 候補業務 | 頻度 | 定型性 | 例外頻度 | システム接続 | 外部送信 |
|---|---|---|---|---|---|
| チケットの一次分類・優先度付け | 常時 | 高い | 中程度 | Jira/Backlog | なし |
| Pull Requestレビューコメント作成 | 日次 | 中程度 | 中〜高 | GitHub/GitLab | 社内のみ |
| 障害の一次切り分け | 不定期 | 中程度 | 高い | 監視・ログツール | 社内のみ |
| 顧客問い合わせ一次回答案作成 | 常時 | 中程度 | 中程度 | CRM/ヘルプデスク | 承認前提であり |
Data & Systems
使用するデータ・システム
Discover STEPでは、対象業務の候補を評価するために、以下のようなデータ・システムの状況を確認します。
Human-in-the-loop
人間承認が必要な箇所
Discover STEPの時点では実装は行いませんが、候補業務の評価時に、以下の判断は必ず人間が行う前提で整理します。
- 対象業務を自動化候補として選定してよいかの最終判断
- 本番環境への変更・外部送信を伴う業務を候補に含めるかどうかの判断
- 顧客の個人情報を扱う業務を候補に含めるかどうかの判断
Measurement
KPI候補
Discover STEPでは、以下を候補業務ごとに仮説として記録し、後続STEPでの検証材料にします。
現状の対応工数
候補業務に現在かかっている人的工数の見積もり
効果仮説
自動化した場合に削減が見込める工数・時間の仮説
導入優先度スコア
頻度・定型性・例外頻度などから算出する優先度
Pitfalls
失敗例・注意点
効果が見えやすい業務だけを選ぶ
頻度や例外対応の負荷を考慮せず、目立つ業務だけを選ぶと、Pilotの効果検証が難しくなります。
システム接続確認を後回しにする
候補業務を決めてから接続可否を確認すると、後のSTEPで手戻りが発生します。
複数業務を同時に着手する
最初から複数業務を並行して進めると、権限設計やPilot評価が複雑になり、検証が長期化します。
FAQ
よくあるご質問
最初に着手する業務はいくつが適切ですか
多くの場合、1〜2業務から始めることをおすすめします。複数業務を同時に進めると、権限設計やPilot評価が複雑になります。
コードに触れる業務は候補から外すべきですか
必ずしも外す必要はありません。レビューコメント案の作成までを自動化し、マージは人間が判断する設計にすることで、候補として扱うことができます。
システム接続可否が分からない場合はどうすればよいですか
情報システム部門と連携し、対象システムのAPIやデータ連携の可否を確認してください。個別のご相談も可能です。
候補業務の評価は誰が行うべきですか
対象業務の現場責任者(開発、QA、SRE、CSなど)と情報システム部門が共同で行うことをおすすめします。業務実態とシステム制約の両方を踏まえた評価が必要です。
Continue
次のSTEPへ
対象業務が決まったら、次はその業務の要件・権限・承認設計を具体化します。
対象業務の選定を、一緒に整理しませんか。
現在のチケット量・対応工数・システム構成を踏まえて、Robo Clawの適用候補と優先順位を正式LPでご相談いただけます。